最終章は索引です。
読んでいて「あれ、この言葉なんだっけ?」となったら、いつでもここへ戻ってきてください。五十音でひける用語辞典(約70語)と、コードネームの記号早見表、そしてよくある質問をまとめました。
それぞれの用語にはくわしい解説がある章へのリンクをつけてあります。
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| アプローチノート | 狙う音の半音下(または上)から入って着地する装飾。アドリブが一気にそれらしくなる | 第9章 |
| アルペジオ分散和音 | コードの構成音を、同時ではなく1音ずつ順番に鳴らすこと。伴奏形としても、基礎練習としても使う | 第2章 |
| アルベルティ・バス | 「ド・ソ・ミ・ソ」のように規則的に回す左手の伴奏形。古典派ピアノ曲の定番 | 第10章 |
| 異名同音いめいどうおん | 書き方は違うが、鳴る音は同じ関係。ファ♯とソ♭など | 第4章 |
| 裏コードトライトーン代理 | V7 のかわりに、行き先の半音上のセブンスを使う技。同じトライトーンを共有しているので入れ替えられる | 第7章 |
| 王道進行4536 | IV→V→IIIm→VIm。日本のポップスで最も多用される4コード | 第6章 |
| オーギュメントaug・増三和音 | 5度を半音上げた和音(ド・ミ・ソ♯)。ふしぎな浮遊感。長3度の等間隔 | 第3章 |
| オスティナート | 同じ低音型をくり返す手法。現代のループと同じ発想 | 第10章 |
| オルガヌム | 9世紀ごろ、聖歌を5度や4度で平行に重ねた最初のハーモニー | 第11章 |
| 音程度数・インターバル | 2つの音の距離。自分を1と数える。確実なのは半音の数で覚えること | 第2章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| カデンツ終止形 | コード進行のまとまりと終わり方の型。正格終止・変格終止・偽終止・半終止など | 第5章 |
| 借用和音モーダルインターチェンジ | 同じ主音の短調(同主調)からコードを借りてくる技法。IVm が最頻出 | 第7章 |
| カノン進行 | I–V–VIm–IIIm–IV–I–IV–V。パッヘルベル由来。下降ベースが感動を生む | 第6章 |
| 偽終止ぎしゅうし | V から I ではなく VIm へ進む終止。終わらせずに引き延ばす | 第5章 |
| 機能和声 | コードをトニック・サブドミナント・ドミナントの3つの役割で捉える考え方。古典派で完成 | 第5章 |
| 教会旋法モード | 同じ7音を、どこから始めるかで7種の表情を作る音階。ドリアン、リディアンなど | 第9章 |
| クリシェ | コードはほぼ変えず、内側の1音だけを半音ずつ動かし続ける技法 | 第6章 |
| 経過音けいかおん | コードトーンとコードトーンの間を、階段状に埋める音 | 第9章 |
| 減三和音dim・ディミニッシュ | 3度も5度も半音下げた和音(ド・ミ♭・ソ♭)。不安・ミステリー | 第3章 |
| 五度圏サークル・オブ・フィフス | 調を完全5度ずつ並べた円の図。調号・平行調・転調の難易度がひと目で分かる | 第4章 |
| コードトーン | そのコードの構成音。アドリブでは特に3度と7度を狙う | 第9章 |
| コードネーム | 和音につけた名前。[ルート音]+[性格]という組み立て | 第1章 |
| 根音こんおん・ルート | コードの土台になる音。コードネームの先頭の大文字 | 第1章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| サブドミナントSD・下属和音 | IV・IIm。動き出す・広がる働き。「外出した」状態 | 第5章 |
| サブドミナントマイナーIVm | 同主短調から借りた IV。切なさが一気に増す、日本のバラードの定番 | 第7章 |
| 三和音トライアド | ルート・3度・5度を積んだコードの基本形。4種類ある | 第1章 |
| 四和音セブンスコード | 三和音に7度を足した形。7・M7・m7・m7♭5・dim7 など | 第2章 |
| 自然的短音階ナチュラル・マイナー | 全・半・全・全・半・全・全 の短音階。素朴で、終わりの決着感が弱い | 第4章 |
| 主音しゅおん | そのキーの中心になる音。ハ長調なら「ド」 | 第4章 |
| 循環コード1625 | I–VIm–IIm–V。何周でも回れる安心感のある進行 | 第6章 |
| 小室進行6451 | VIm–IV–V–I。切なく始まり明るく着地する、疾走感のある進行 | 第6章 |
| スケール音階 | 12音の中から決まったルールで音を選び出したもの。メジャースケールは全全半全全全半 | 第4章 |
| セカンダリードミナント | 行き先のコードを仮のトニックと見なし、その V7 を手前に置く技法 | 第7章 |
| 全音・半音 | となり同士の音の距離が半音、その2つぶんが全音。ミ↔ファ と シ↔ド だけ白鍵どうしで半音 | 第2章 |
| 全音音階ホールトーン | すべての音の距離が全音の6音音階。導音がなく、どこにも帰れない浮遊感 | 第4章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| ダイアトニックコード | そのキーのスケールの音だけで積んだ7つのコード。曲作りの土台 | 第5章 |
| 対位法たいいほう | 複数の旋律を美しく組み合わせる技術。ルネサンス〜バロックで完成 | 第11章 |
| 代理コード | 同じ機能グループの中で入れ替えられるコード。構成音が2つ共通している | 第5章 |
| 調号ちょうごう | 楽譜の最初にまとめて書く♯♭。♯はファドソレラミシ、♭はシミラレソドファの順につく | 第4章 |
| 通奏低音バッソ・コンティヌオ | 低音と数字だけを書き、演奏者がその場で和音を組み立てる方式。コードネームの先祖 | 第11章 |
| ツーファイブIIm7–V7 | SD→D の自然な流れ。IM7 まで続けるとツーファイブワン。ジャズの基本文型 | 第5章 |
| ディグリーネーム度数表記 | コードを I・IIm・V7 のようにローマ数字で呼ぶ方法。どのキーでも使い回せる | 第5章 |
| テンション | 7度の上にさらに積んだ9・11・13の音。色を濃くするつまみ | 第3章 |
| 転回形てんかいけい | コードの構成音を並べかえた形。並びが違ってもコードは同じ | 第2章 |
| 転調 | 曲の途中でキーそのものを変えること。半音上げ・平行調・同主調・ピボットコードなど | 第7章 |
| 導音どうおん | 主音の半音下にある音。強く主音へ引き寄せられる。短調では7度を上げて作る | 第5章 |
| 同主調どうしゅちょう | 主音が同じで明暗が違う調。ハ長調とハ短調。借用和音の供給元 | 第4章 |
| トニックT・主和音 | I・IIIm・VIm。安定していて、始まりと終わりの場所。「家」 | 第5章 |
| ドミナントD・属和音 | V・V7。緊張してトニックへ帰りたがる。「帰り道」 | 第5章 |
| トライトーン三全音・増4度 | 半音6つぶんの音程。最も不安定で、V7が帰りたがる原因 | 第2章 |
| ドリアン | レから始まるモード。6度が高く、マイナーなのに湿っぽくない | 第9章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| 倍音ばいおん | 1つの音に含まれる、2倍3倍…の振動の音。ドの中にソとミが入っているから和音が溶け合う | 第1章 |
| パッシングディミニッシュ | コードとコードの間に dim を挟み、ベースを半音でつなぐ技法 | 第7章 |
| パワーコード | ルートと5度だけの2音。3度がないので明暗が決まらず、歪ませても濁らない | 第11章 |
| 半終止 | ドミナントで止める終止。「まだ続きます」という宙ぶらりん感が残る | 第5章 |
| ピカルディ終止 | 短調の曲を、最後の和音だけ長三和音で終わらせること。バロックの定番 | 第10章 |
| ピボットコード | 2つのキーの両方に属するコード。転調の「乗り換え駅」として使う | 第7章 |
| 平均律へいきんりつ | 1オクターブを12等分する調律法。すべての調が同じように使えるようになった | 第11章 |
| 平行調へいこうちょう | 使う音がまったく同じで主音だけが違う調。ハ長調とイ短調。調号が同じ | 第4章 |
| ペダルポイント保続低音 | ベースを動かさないまま、上のコードだけを変えていく技法 | 第10章 |
| ペンタトニックスケール | 5音でできた音階。ぶつかりやすい音が抜けているので外れにくい。アドリブの入口 | 第9章 |
| ブルーノート | ブルース特有の、長短の中間にある揺らいだ音。「泣き」の正体 | 第9章 |
| ブルース進行 | I7–IV7–V7 を軸にした12小節の型。ロックとジャズの源流 | 第6章 |
| 分数コードオンコード | C/E、FonG のように、いちばん低く鳴らす音を指定した書き方 | 第2章 |
| ボイシング | コードの構成音をどう配置するかの工夫。共通音は動かさないのが基本 | 第2章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| 丸の内進行 | IVM7–III7–VIm7–I7。おしゃれ進行の代表格。Just the Two of Us 進行とも呼ばれる | 第6章 |
| ミクソリディアン | ソから始まるモード。7度が低く、力強く開放的。ロックの I–♭VII–IV の響き | 第9章 |
| メジャーコード長三和音 | ルート+長3度+完全5度。明るい・安定 | 第1章 |
| マイナーコード短三和音 | ルート+短3度+完全5度。切ない・落ち着いた | 第1章 |
| 用語 | 意味 | 章 |
|---|---|---|
| ヨナ抜き音階 | 4番目(ヨ)と7番目(ナ)を抜いた5音。唱歌・演歌・J-POPの土台 | 第4章 |
| リディアン | ファから始まるモード。4度が高く、幻想的で浮遊感がある | 第9章 |
| ルート | → 根音 | 第1章 |
| 和音わおん | → コード。2つ以上の音を同時に鳴らしたもの | 第1章 |
| 和声的短音階ハーモニック・マイナー | 短音階の7番目を半音上げたもの。導音が生まれ、V7 が作れるようになる | 第4章 |
コードネームのうしろについている記号の一覧です。ルートを別の音に置き換えれば、そのまま12ルートすべてに使えます。
| 記号 | 読み方 | Cで書くと | 構成音 | 聴く |
|---|---|---|---|---|
| (なし) | メジャー | C | ド ミ ソ | |
| m | マイナー | Cm | ド ミ♭ ソ | |
| 7 | セブン | C7 | ド ミ ソ シ♭ | |
| M7 / maj7 / △7 | メイジャーセブン | CM7 | ド ミ ソ シ | |
| m7 | マイナーセブン | Cm7 | ド ミ♭ ソ シ♭ | |
| mM7 | マイナーメイジャーセブン | CmM7 | ド ミ♭ ソ シ | |
| m7(♭5) / ø | マイナーセブンフラットファイブ | Cm7-5 | ド ミ♭ ソ♭ シ♭ | |
| dim / ° | ディミニッシュ | Cdim | ド ミ♭ ソ♭ | |
| dim7 / °7 | ディミニッシュセブン | Cdim7 | ド ミ♭ ソ♭ ラ | |
| aug / + / (♯5) | オーギュメント | Caug | ド ミ ソ♯ | |
| sus4 | サスフォー | Csus4 | ド ファ ソ | |
| sus2 | サスツー | Csus2 | ド レ ソ | |
| 7sus4 | セブンサスフォー | C7sus4 | ド ファ ソ シ♭ | |
| 6 | シックス | C6 | ド ミ ソ ラ | |
| m6 | マイナーシックス | Cm6 | ド ミ♭ ソ ラ | |
| add9 | アッドナイン | Cadd9 | ド ミ ソ レ | |
| 9 | ナイン | C9 | ド ミ ソ シ♭ レ | |
| M9 | メイジャーナイン | CM9 | ド ミ ソ シ レ | |
| m9 | マイナーナイン | Cm9 | ド ミ♭ ソ シ♭ レ | |
| 13 | サーティーン | C13 | ド ミ ソ シ♭ レ ラ | |
| 7(♭9) | セブンフラットナイン | C7b9 | ド ミ ソ シ♭ レ♭ | |
| 7(♯9) | セブンシャープナイン | C7#9 | ド ミ ソ シ♭ レ♯ | |
| 7(♯11) | セブンシャープイレブン | C7#11 | ド ミ ソ シ♭ ファ♯ | |
| 5 | ファイブ(パワーコード) | C5 | ド ソ | |
| / = on | オン | C/E(=ConE) | ミ を最低音に、Cを鳴らす |
覚えられます。コードネームはアルファベットと数字でできているので、五線譜が読めなくても理解できます。ギターのコード譜やタブ譜、ピアノの鍵盤図から入る方はたくさんいます。
むしろコードから始めて、あとから楽譜を覚えるほうがスムーズなことも多いです。第1章から順に読んでみてください。
ひとつのキーで7つ。それだけで曲が作れます。まずはハ長調の C・Dm・Em・F・G・Am・Bdim の7つから(第5章)。
よく使うキー3つぶん(ハ長調・ト長調・ヘ長調など)を覚えれば、実用上はほとんど困りません。
理屈を目で理解するならピアノが有利です。鍵盤は音の高さが左右に並んでいるので、半音や度数の関係が見た目でそのまま分かります。
一方ギターは、同じ押さえ方を平行移動するだけでキーが変わるので、移調やコード進行の型を体で覚えるのに向いています。両方に触れられるのが理想です。TOKYOミュージックカラー音楽教室では、ギター受講の方が同じ時間内にピアノも無料で受講できます。
まずキーを特定してください。曲の最後で落ち着くコードが、だいたい主音です。キーが分かれば候補は7つに絞れるので、総当たりで探す必要がなくなります。
次にベース音だけを聴き取ると、コードのルートがほぼ分かります。ベース → コードの種類(明るい/切ない) → 細部、の順が最短ルートです。
7度が入っているかどうか、それだけです。
Cadd9=ド・ミ・ソ・レ(7度なし。すっきり明るい)/C9=ド・ミ・ソ・シ♭・レ(7度あり。ジャズ・ファンクの香り)。
9・11・13という数字は「7度を積んだうえで、さらに上へ」という合図なので、7度を入れたくないときだけ add と書きます(第3章)。
M の大文字・小文字で決まります。大文字のMはメジャーセブンス(CM7=ド・ミ・ソ・シ)、小文字のmはマイナーセブンス(Cm7=ド・ミ♭・ソ・シ♭)。
CM7は Cmaj7 や C△7 とも書かれます。手書きの譜面では紛らわしいので、△ や maj の表記を使うと安全です。
むしろ逆です。理論は選択肢のリストであって、命令ではありません。
理論を知らない状態では、なんとなく手が動く範囲のことしかできません。理論を知ると、どこで定石を外すかを意識して選べるようになります。個性は選択の積み重ねで生まれるので、選べる幅が広いほど、個性は出しやすくなります。
学べます。用語から入るのではなく、実際に鳴らして「明るい」「切ない」と感じるところから始めれば、幼稚園の年長さんくらいから十分に理解できます。
TOKYOミュージックカラー音楽教室でも、小さなお子さんにコードを教えています。理屈の説明は、興味が出てきたタイミングで少しずつ足していくのが効果的です。
一般論として、ありふれたコード進行そのものは著作物として保護されにくいと考えられています。定番の進行は何千という曲で共有されているからです。
一方でメロディ・歌詞・アレンジ・音源には著作権があります。「進行を借りるのは自由、曲を借りるのはダメ」と覚えておけば、まず間違いありません。
※個別のケースの判断は専門家にご相談ください。
方法は3つあります。
①楽譜があれば調号を見る。♯なら右端の♯の半音上、♭なら右から2番目の♭が主音(♭1つはヘ長調)。
②曲の最後で落ち着くコードを探す。それがだいたい主音のコードです。
③使われているコードを書き出して、どのキーの7つに当てはまるか照らし合わせる。
くわしくは第4章をご覧ください。
楽器を持ってください。それだけです。
この12章の内容は、鳴らした瞬間に価値が10倍になります。好きな曲を1曲、第8章の5ステップで分析してみるのがおすすめです。1曲やるだけで、耳が変わります。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました
ここまでたどり着いた時点で、あなたは1000年ぶんの音楽の言語を手にしています。あとは鳴らすだけ。
会員アプリ「マイミュージックカラー」は登録無料。音楽辞典・メトロノーム・チューナー・音楽ゲームがすぐに使えて、教室オリジナルのコード表・スケール表・アルペジオ表も順次公開していきます。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
コード理論は、覚えるものではなく、使うものです。この12章に書いたことも、実際に鳴らして、間違えて、直して、また鳴らす——そのくり返しの中で、はじめて本当に身につきます。
もし「ひとりだと続かない」「これで合っているのか分からない」と感じたら、そのときはぜひ声をかけてください。TOKYOミュージックカラー音楽教室は、そういう場所です。
あなたの音楽が、もっと自由になりますように。
監修:澤田 圭司
株式会社ミュージックカラー音楽教室 代表取締役
TOKYOミュージックカラー音楽教室 主宰
TOKYOミュージックカラー音楽教室では、幼稚園年長さんから大人の方まで、クラシックもポップスもジャズも、生徒さんのやりたいことに合わせてレッスンを組み立てています。「コードだけ習いたい」「作った曲を見てほしい」といったご相談も歓迎です。オンラインレッスンにも対応しています。